<むつき>
さァやってまいりましたTSブログ『ニンジンド―TS』、管理人のむつきです! 今回ご紹介する作品は――
<シノブ>
さすがにちょっと待ちなさいよ。
<むつき>
どうしました、当ブログ看板娘のシノブさん。
<シノブ>
説明的なセリフやめい! アンタねぇ、前の更新いつだったか分かってんの? 2013年よ!? このリアル三年寝太郎!
<むつき>
いっやー、あっしもまさか3年も間が空くとは思いませなんだ(汗)。しかしブログを3年放置する人は珍しくないけど、3年も放置したブログをしれっと再開する人は滅多にいないでしょうな。
<シノブ>
全ッ然笑い事じゃないんですけど……! さすがに今度こそ絶対やめたんだと思ってたし。
<むつき>
いっそのこと新しいブログ作って仕切り直そうかとも思ったんですけど、また新しく作るっていうのもそれはそれで面倒臭いんで、結局戻ってきちゃいました(笑)。
<シノブ>
そういうわけで皆様、今後とも……いや今後があるかどうかも怪しいけど……よろしくお願いします。
『らいち!!』
著:高山明
あらすじ:
男→女の転換ガチ格闘!!
高校生にして総合格闘技の王者・実來千。
父の仇を追って闇リングでの闘いに身を投じるが、
そこで出会った不思議な“神様”に女の体に変えられてしまい…!?
異色格闘技譚、開幕!!
<シノブ>
格闘家の主人公が、父の仇を追って戦うという王道ストーリー。さらにそこから“神”に力を与えられた“カミヅキ”たちの戦いに巻き込まれていくという、これまた少年漫画王道の異能力バトル。しかしこの漫画が一つ異色なのは、主人公が女の体に変えられてしまったこと……というわけでド直球のTS該当作品です。
<むつき>
言っちゃなんだけどこの漫画、主人公が性転換することにストーリー上の“必然性”は全くないんですよね。異色要素を盛り込むだけなら他にもいくらでもやりようがあった中、わざわざ性転換を扱ってくれたということに感謝します(笑)。
<シノブ>
確かに、女の体になったのは神様のピコが自分の力を見せつけるために気まぐれでやっただけで、別に女しか参加できない戦いでもなければ、異能力をもらう代償でもないし。
それどころか神器が壊れたせいで來千は男に戻れないわ能力ももらえないわで、敵が能力者の男ばかりな中で二重のハンデを背負うハメに。学校でも元の來千の従兄妹という設定で過ごさないといけなかったり、とにかく一方的に面倒を背負わされまくってますね。
<むつき>
それでも來千本人はどこまでも真っ直ぐで前向きな性格なので、この女体化ハンデがストーリーに山も谷も作りまくってて非常に盛り上がります。やはりベースは王道の少年漫画ですね。
<シノブ>
さて、ここからはTS作品としての見どころを。
<むつき>
何と言っても「男らしさ溢れる美少女」という、TSヒロインの魅力がしっかり描かれているのが満足度高いですね。女子に囲まれても男子に告白されても動じない、女の姿でも男の感覚のまま明るく堂々としている。それでいて自分の裸を見るたびに鼻血を噴き出す純情なところもニヤニヤします。
<シノブ>
ある意味これもこれで、一つのTSの王道と言ってもいいかもしれませんね。
<むつき>
あと個人的にポイント高いのが、來千の家族も幼馴染の杏子も女体化の事情をちゃんと分かってるところ。この手の漫画や小説だと両親が出てこないとかザラですけど、この漫画では家族に事情を分かってもらうまでの一悶着でたっぷり一話使ってて、TS作品的に非常に盛り上がって良いです。
<シノブ>
女体化した來千が母親の若い頃と瓜二つで父親が興奮したり。さすがにTSあるある「母さん本当は女の子が欲しかったのよー」までは言ってくれなかったけど。格闘技道場の跡取り息子だしね。
<むつき>
杏子にしても、例えば他のクラスメイト同様何も知らずに“別人”としてのらいちに接して、來千は正体バレないかヒヤヒヤ……みたいな流れにする線もあったと思うんだけど、杏子は最初の段階から全力で話に食い込んでて、ピンチになったら守ってもらうだけの存在でなく、來千を助けて一緒に頑張るという展開がアツいです。
<シノブ>
特に來千の女子としての学校生活は、杏子のフォローがないとメチャクチャなことになりそう。